1929年、ダシール・ハメットが「血の収穫」を発表してから、リアリティのあるハードボイルドミステリーが興隆してきた。曰く「殺人をしゃれた花瓶から引き抜いて、裏通りに投げ出した」らしい。これまでのミステリーが富裕層の豪邸で展開されていたところ、彼らの諸作は市井の人たちを描きリアリティに富んでいたことは確かだ。
1929年、ダシール・ハメットが「血の収穫」を発表してから、リアリティのあるハードボイルドミステリーが興隆してきた。曰く「殺人をしゃれた花瓶から引き抜いて、裏通りに投げ出した」らしい。これまでのミステリーが富裕層の豪邸で展開されていたところ、彼らの諸作は市井の人たちを描きリアリティに富んでいたことは確かだ。
この言葉は、イギリス首相ウィンストン・チャーチルが、1940年のイギリスが一番苦しい時に言ったものらしい。前年ポーランドを数日で片付けたドイツ第三帝国は、この年ノルウェー・デンマーク・オランダ・ベルギー・ルクセンブルクから大陸軍国であるフランスまでも征服してしまった。
三谷幸喜という人は才人である。何年か前「清須会議」という映画を見たが、あれだけの個性的な俳優/女優を有名な歴史上の人物にあてはめ、新解釈も加えながら組み立てたストーリーは出色だった。特に鈴木京香演じるお市の方の恐ろしさが印象深い。
ハードボイルド小説というジャンルは、ダシール・ハメットが始めたと言われ、より文学的なチャンドラー、ミステリーの色濃いロス・マクドナルドなどの後継者たち(全く作風は違うのだが)を含めてそのジャンルとして区分されている。
アリステア・マクリーンは「女王陛下のユリシーズ号」でデビューし、イギリスの軽巡洋艦「ユリシーズ」の活躍と最期を描いてダグラス・リーマン流の海戦もの作家の登場かと思わせた。しかし、第二作は有名になった「ナヴァロンの要塞」、映画化され大ヒットした。