新城彰の本棚

ミステリー好きの自分勝手なコメント

2019-05-22から1日間の記事一覧

ミッション「生死を問わず」

ロバート・B・パーカーのスペンサーシリーズは、最初のころ得意分野を探すように作風・テーマを変え続けた。デビュー作「ゴッドウルフの行方」は、大学の街ボストンを舞台にレイモンド・チャンドラーばりのハードボイルド探偵を描いたものだった。第二作「…

正統派ハードボイルドの系譜

1929年、ダシール・ハメットが「血の収穫」を発表してから、リアリティのあるハードボイルドミステリーが興隆してきた。曰く「殺人をしゃれた花瓶から引き抜いて、裏通りに投げ出した」らしい。これまでのミステリーが富裕層の豪邸で展開されていたところ、…