新城彰の本棚

ミステリー好きの自分勝手なコメント

2019-06-19から1日間の記事一覧

悪い奴のお金の話

ドナルド・E・ウェストレイクという作家は作風の広い人で、いくつかのペンネームを使い分けている。その一つがリチャード・スターク。かれはこの名前で「悪党パーカー」シリーズを20作近く発表している。その第一作が本書(1962年)。 冒頭ニューヨークと思…

等身大の私立探偵

本書はインディアナポリスで一番安い私立探偵だと、自らも言うアルバート・サムスンの二度目の登場作品である。1日$35+経費というのは確かに安い。フィリップ・マーロウは$100、スペンサーは$200だった。本書の発表は1973年だから、マーロウよりは大分…