新城彰の本棚

ミステリー好きの自分勝手なコメント

2022-10-17から1日間の記事一覧

金沢・東京「二重生活」の夫

本書は1959年に発表された、巨匠松本清張の代表作である。物語の大半を占める金沢を中心とした石川県の冬の風情が、陰鬱な雰囲気を倍増させている。26歳のOL禎子は、勧める人があって10歳年上の鵜原憲一と見合いをし、結婚した。当時としてはお互い、やや遅…