新城彰の本棚

ミステリー好きの自分勝手なコメント

2023-05-12から1日間の記事一覧

多情な保険調査員の死

「本格の鬼」鮎川哲也は、大家ではあるが多作家ではない。生涯に長編小説は22編しか遺さなかった。作者の一番脂の乗り切っていた時期が、おそらく1960年前後。本書は、その1963年に発表されたもの。作者がよくやることだが、本書も前年に短編として発表され…