本書の著者山口直樹さんは、銀座の日本酒専門店「方舟」の支配人。自ら「酒匠・ソムリエ・バーテンダー」と名乗る、お酒のプロだ。もちろん僕はそんな高級店に出入りできないのだが、著書をBook-offで買って読むのはOKだ。
250ページ余りの中に、ワイン・日本酒・カクテル等の、お店での選び方やマナー・宅呑みの選び方が紹介してある。そのうちワインの部分が150ページほど、とても参考になる本である。昨年来のテレワーク生活で、スーパー等での市販ワインよりちょっと高級なワインをマイレージで貰うようになっている。ちょっとだけワイン経験を増した僕ら夫婦には最適の指南書なのだ。
まず赤ワインだが、ブルゴーニュとボルドーの比較がある。ブルゴーニュの葡萄はピノ・ノワールに決まっていて、渋味がなく酸味が特徴、豚肉料理に合うとある。ボルドーはカベルネ・ソーヴェニオンやメルローを使っていて、渋味が強く重い感じ、牛料理に合う。これを読んで、今夜のミスジステーキのお供をブルゴーニュからボルドーに換えた。葡萄の種類は5種類を抑えておけばいいとあり、
★ピノ・ノワール 唯一無二の華やかさ
★カベルネ・ソーヴェニオン 渋味・酸味・甘み・香り全て持つ
■シラー ジューシーな中にもスパイシー
■メルロー バランスのとれた上品な味
■テンプラニーリョ エグ味が少なくジューシー
をワイン選びの時に覚えているだけで十分という。■マークのものなら、素人が選んでもあたり外れが少ない。
次に白ワインだが、前菜のサラダやカルパッチョに合わせるにはソーヴェニヨン・ブランが最適とあって、メインが白身魚ならそのままソーヴェニヨン・ブランでいいという。(赤身魚なら軽い赤ワインがいいとある)ブドウの種類は3種類例示されている。
◇シャルドネ 特徴なく何にでも合う。樽熟成すればまろやかな酸味に
◇リースリング シャープな酸味が特徴、甘いものほど高価
◇ソーヴェニヨン・ブラン 香草系の爽やかな酸味と香り
日本酒についても様々な知識を与えてくれるが、一番役に立ったのは「同量の水と呑むこと」というアドバイス。なるほどいいお店で日本酒にもチェイサーが出てくるのはそういうわけなんだ。
最後にウィスキーのお勧めが5種類あって、初心者向け(の一番安いの)にカナディアンクラブが挙げられています。僕の日常の食後酒なので、ちょっと嬉しくなりましたよ。