新城彰の本棚

ミステリー好きの自分勝手なコメント

現在19シーズン目・・・

 海外ドラマNCISのシーズン1から3までのDVDを紹介しているが、放送そのものは現在17シーズン目になっているらしい。大変な長寿番組だが、日本にはそれを上回る19シーズン目に突入しているシリーズがある。それがTV朝日系で放送されている「相棒」。連続ドラマとして放送される前の年(2000年)に単発2時間ドラマとして登場しているから、もう20年やっていることになる。

 

 「相棒」は「人材の墓場」と言われる警視庁特命係杉下警部と、何代かの相棒を主人公にしたミステリードラマ。4作の映画化もされていて、本書(2009年発表)は2008年に放映された最初の映画のノベライゼーションである。

 

 TVの中継塔に吊るされていたのは、総選挙の立候補を噂されていた元TVキャスター。傍らには「f6」と赤ペンキで書かれている。特命係の2人が警護に加わっていた与党の片山議員を狙ってきたのは、爆弾を抱いたラジコンカー。これは未遂に終わったがやはり「d4」の文字が現場に残されていた。杉下警部が調べると、1週間前に判事が轢き逃げに遭って死んだ事件でやはり現場に「e4」の文字があったことが分かる。

 

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 SNS上に「People's Court」と「Execution List」が公開されていて、この3人は人民法廷で有罪判決が出て死刑を宣告されていたことがわかる。例によって上層部に毛嫌い、妨害されながらも特命係2人の捜査は進み、事件の背景に5年前海外ボランティアをしていた青年が現地の武装勢力に殺された件があることを突き止める。当時の外務大臣は片山議員の父親で、テロリストとは交渉しないとの日本政府の姿勢が人質となっていた青年の命を縮めたと言われている。

 

 不思議な文字はチェスの棋譜の記号だと気づいた杉下に、犯人はオンラインチェスの勝負をもちかける。ノベライゼーションはその質に大きな差があるのだが、本書はとても読みやすい。TVや映画の特徴を上手に文字に落としていると思う。

 

 このシリーズ、初期の頃(2001~2005年)にはよく見ていたのだが、それからは民放を見る機会がほとんどなくなったこともあってご無沙汰していた。あらためて小説の形で読んでみると、なかなか面白いミステリーだと認識しました。ただ(見ないで言って申し訳ないですが)いくら何でも20年は長すぎませんかね?