新城彰の本棚

ミステリー好きの自分勝手なコメント

3組の相棒が固まる

 本編は、以前紹介した「NCIS-LA:極秘潜入捜査班」のシーズン2のDVD。メインキャラのG・カレンとサム・ハンナが前面に出ている比率が、シーズン1より少し下がった。彼らは立派な「相棒」で、その会話(特に2人で車に乗っている時)は長く連れ添った夫婦のようである。

 

 しかしこのシーズンでは、もう2組の「相棒」がはっきりしてきた。まず凶悪な戦闘能力を持つ軍人の娘ケンジー・ブライに、ちょっと情けないチャラ男マーティ・ディークスが付いていくようになった。ディークスはもともとはロス市警の潜入捜査員、シーズン1後半の事件で同じく潜入していたサムとリングで闘う羽目になる。それなりの戦闘力を持つディークスも、元SEALsのサム相手では分が悪かった。その後管理部長ヘティの差配で警察からの出向者としてチームに加わる。

 

 メキシコ国境の事件では華麗にバイクを操って砂漠を行くケンジーに、突いていくのが精一杯。尻が痛い、のどが渇いたと不平ばかり言う。けなげにも毎日数マイルを走るトレーニングをしているが、毎日同じ道を通り、同じコンビニで新聞を買って帰ることで、組織の殺し屋に待ち伏せされ撃たれてしまう。サムは、

 

 「毎日走るルートは変えているし、ジムも3つ変名で契約している」

 

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 と不用意さをなじる。2発撃たれたのだが小口径だったこともあって命には別条はない。病院でナースにチャラ話をするディークスに、キレそうになりながらケンジーは看病兼護衛に就く。しかし「やる時はやるよ」とのディークスの活躍でこの巻は閉じる。彼も、非常に魅力的なキャラに成長してきている。

 

 もう一組は、アロハ&短パン姿でコンピュータ担当をしているエリック・ビールに助手が来たこと。長身の心理分析官ネイトがレギュラーを外れ(時々ゲスト出演)たのは残念だが、代わりにやってきたのが小柄で少女のようなネル・ジョーンズ。ずば抜けたIQを持ち、たちまちエリックの補佐、というよりライバルのポジションを掴んだ。

 

 この3組を巧みに操るのが管理部長のヘティ・ラング。145cmほどの身長で、いつも紅茶を呑んでいるが、最終話で犯罪組織に乗り込む活躍も見せる。本家のNCISとはちょっと違う趣で、ややワイルドな味付けがいい。さてシーズン3のDVDも探すことにしましょうかね。面白いので。