新城彰の本棚

ミステリー好きの自分勝手なコメント

歓楽の街の特殊技能者たち

 本書は、以前「ダブル・ディーラー」を紹介したマックス・アラン・コリンズCSI(ラスベガス版)もの邦訳第二弾。CBSの人気ドラマで、いくつものスピンアウトがあるが、このラスベガス版が本家。ラスベガス市警科学捜査班主任で、昆虫学者のギル・グリッソムが率いる個性的な科学者たちが「証拠しか相手にせず」犯罪者を追い詰める物語である。本国では、2000~2005年にかけて放映されている。

 

 昆虫学と犯罪学の関係が最初分からなかったのだが、長く放置された遺体には虫が湧き、その種類や状態(孵化〇日ほど)によって死亡時期や置かれた環境が推測できるという。

 

 今回グリッソムらが担当するのは2つの事件。ひとつは、敬虔な教会信者である平凡な主婦の失踪事件。夫と激しく言い争った音声テープが残され、友人夫婦に「相談がある、すぐ行く」と言いながらいなくなってしまった。主婦の車は飛行場の駐車場で見つかり、グリッソムたちが綿密に調べたところ、偽装されていたが大量の血痕が見つかり殺人事件の様相を呈してきた。

 

        

 

 もうひとつは、ストリップ・クラブでストリッパーが絞殺された殺人事件。恋人らしき服装の男と個室に入っていった後、死体で発見された。こちらも恋人は「殺していない」と容疑を否認する。このクラブで働いて(!)いたこともある血痕分析官キャサリンは、元素分析官サラを副官に捜査にあたる。店内の防犯カメラに残っていた映像は、必ずしも恋人のものとは言えない。遺留物のDNA分析でも、手掛かりは得られない。

 

 数日たって、付近の湖から主婦のものと思われる遺体の一部が引き揚げられた。死後バラバラにされ、湖に捨てられた一部である。有力容疑者の夫は、2基のチェーンソーを持っていたがいずれもルミノール反応は陰性・・・。

 

 TVドラマらしいテンポの速い展開はいいのですが、どうしても映像向けのストーリーで文字では実感がわきにくいです。特に科学分析が売りの番組なので。