2012年発表の本書は、本歌取りが得意なグレッチェン・マクニールの<高校生版そして誰もいなくなった>。3つの高校から集められた10人が、孤島で殺人鬼に殺されていく。ホラーではあるのだが、主人公メグの青春ラブストーリーの色合いが濃い。親の持っている孤島の別荘で週末を過ごさないかと友人ジェシカから誘われたメグとミニーは、荒涼たる島に渡ってきた。週明けにならないと次の船便はない。
すでに8人の招待客が来ていて、その中にかつての恋人T.J.がいたことにメグは驚く。T.J.はかつて親友ミニーが惚れていることを察知して身を引いたのだが、今でもほのかに愛している。男女5人ずつの招待客は、個別にジェシカから誘われていたのだが、中にはメグたちのように因縁のあるペアもいるようだ。

嵐がひどくなり、ジェシカは明日来ると聞いて、10人は食事の支度をしビールを空け始める。ところがアレルギーを持っているベンが、突然倒れた。医療の心得のある娘が救うのだが、誰も彼のアレルギー源など料理に入れていないという。
部屋に置かれていたDVDには「復讐は私のもの」とのメッセージが入っていた。2人1部屋に分かれて眠った後、最初の事件が起きる。一人の娘が首吊り死体で発見されたのだ。さらにもう一人が崖から落ちて死んだ。嵐の中、外部への連絡もとれず、島からの脱出手段も見つけられない中、犠牲者だけが増えていく。
メグは自分のものではない日記帳を見つけたが、そこには優秀だが他人との交流が下手で、自殺した娘クレアが書いたと思しき、虐げられた日々が綴られていた。全て匿名なのだが、日記の登場人物がここに集められたのではないかとメグは考える。T.J.にだけは打ち明けて、犯人の正体に迫ろうとする2人。事件の時はおおむね一緒にいたことから「僕たち2人は犯人じゃない」と確信できたのだが・・・。
映画化もされたようですが、正直本家には届かない作品内容でしたね。そもそもこの手のプロットは、結末をどうひねろうと二度使うのは難しいと思います。