2014年発表の本書は、トム・クランシー&ステーヴ・ピチェニック原案の<新オプセンターもの>の第一作。執筆者はディック・コーチとジョージ・ガルドリッジ。これまで「北朝鮮急襲」「復讐の大地」「暗黒地帯」を紹介しているが、第一作がようやく手に入った。
NFLのフットボールスタジアム4ヵ所で同時爆弾テロが発生、千人規模の犠牲者が出た。大統領は緊縮予算で廃止されていた国家危機管理センターを復活させることにし、長官に元中央軍司令官ウィリアムズ提督を選んだ。彼の配下に集まった猛者たちは、事件の10ヵ月後に首謀者2人を仕留めた。

しかしイランの大アヤトラであるハメネイ師(実名で登場)は、第二・第三の矢を用意していた。またサウジアラビアのワンディー王子も、米軍とシリアを戦わせる陰謀を巡らせていた。空母「トルーマン」の機動部隊はペルシア湾の入り口で大嵐に遭遇、湾内のサウジアラビアの港に入港して修理を始めた。
ワンディー王子はシリア南部に対艦ミサイルがあって、「トルーマン」を狙っているように見せかけた。実はミサイル発射機に摸した建物はサウジ領内にある。海軍はすっかり騙されシリアを攻撃しようとする寸前に、2人の女性が王子の罠を見破った。
一方ハメネイ師はイラン海軍の機雷敷設艦を使ってホルムズ海峡を封鎖、「トルーマン」艦隊を袋のネズミにした。その上、大量破壊兵器であるサリンをワシントンDCで散布する計画も進めていた。設立間もない<新オプセンター>は、これらの危機に対応できるのか?
ウィリアムズ提督が大統領に、リアルタイムの情報分析と即時対処を「OODAループ」を用いて説明するシーンが印象深いです。今の大統領も、このくらい軍事に理解があるといいのですが・・・。
クランシーものが一杯あるので分からなくなっていたのですが、シリーズ第一作を読めて<新オプセンター>がどんなものだったのか、やっと理解できました。第五作以降も買ってきたので、いずれご紹介したいです。