新城彰の本棚

ミステリー好きの自分勝手なコメント

2019-04-11から1日間の記事一覧

時代遅れのドクトリン

軍人は直近の大戦争のドクトリンで、次の大戦を戦うという。帝国海軍は日露戦争の、特にツシマこと日本海海戦の戦訓で太平洋戦争を準備した。大洋を越え遠征してくる敵国の主力艦隊、これを日本近海で待ち受け撃滅、制海権を失った敵国は講和へと傾く、とい…

東海道新幹線と35mmフィルム

アリバイ崩しの系譜として、津村秀介や深谷忠記のが多くの作品を残している。この2人より前に、松本清張「点と線」を受け継いでこのジャンルに注力した作家を一人ご紹介しよう。鮎川哲也は「ペトロフ事件」でデビューした本格推理小説家である。本書は1966…