新城彰の本棚

ミステリー好きの自分勝手なコメント

政治・経済書

サイバー脅威情報の活用

著者は防衛省から民間企業をいくつか経験して、現在はNTTホールディングス勤務。お堅い旧「電電公社」の本丸に、初めて中途採用された女性だと聞いている。サイバーセキュリティというと、デジタル言語しか話せない「理系クン」の領域と思われがちだが彼女は…

憲法改正議論の前の予習

和久峻三という人は、1972年「仮面法廷」で江戸川乱歩賞をとったミステリー作家である。TVドラマ「赤かぶ検事シリーズ」などの原作者である。自身も弁護士であり、法廷ものを得意とした。赤かぶ検事は飛騨高山などで活躍するが、作者が一時期中日新聞に務…

軍隊と自衛隊の間

政策通と言われる自民党石破議員が、2004年に2年以上務めた防衛庁長官(現在の職名は防衛大臣)を退いてから著わしたのが本書である。「軍事オタク」とのうわさもある同議員だが、長官室に軍艦や戦車のプラモデルを飾っていたのは事実のようだ。それでも本…

年金の物価スライド制

以前憲法改正議論が高まってきたので、ミステリー作家和久俊三の「憲法おもしろ事典」を紹介した。その後僕が思ったほど、憲法論議は進んでいない。それはともかく、和久先生(弁護士でもある)のこの本も面白かった。埋蔵金発掘の権利関係、酒の上の口約束…

死刑制度を考えるきっかけ

大杉漣さんの遺作となった、「教誨師」という映画が昨年公開された。僕はまだ見ていない。法治国家である日本において、国家の名のもとに殺人を行うのは、死刑制度以外にはない。昨年は「オウム事件」の死刑囚13人全員の刑が執行された。多くの先進国で死刑…

ラスト・エンペラー

八幡和郎という人は、通産省(現経済産業省)出身の評論家である。TVの討論番組などでよく見かけ、その博学さと頭の回転の速さはよくわかったのだが、歯に衣着せぬ「毒舌」がちょっと気になる論客である。非常に多くの著作があり、「江戸300藩」のシリーズ…

「ふ」号兵器の後継者

昨年初めて行った国イスラエル、建国以来周辺国からの有形無形の圧力を受けながらしぶとく生き延びている国であることを、現地で直接感じている。トランプ先生がユダヤ教徒である娘婿への配慮か、福音派の票が欲しかったせいか、イスラエルに傾倒してアメリ…

人生のリセットボタン

僕は大学を選ぶにあたり、当時できたばかりの「Computer Science」学科に入り、IT屋として足掛け40年暮らしてきた。企業に入って最初の10年は技術で、次の10年はお金を回すことで、次の10年は社内の人脈を生かして、そして今は社外も含めた広めのネットワ…

最強の首相官邸

官房長官として歴代最長在位記録を更新し続けているのが、現職の菅義偉議員である。第二次安倍内閣の屋台骨であり、それでいて出過ぎない「出来る人」との印象が強い。こわもての政治家の典型のように僕が思っている古賀誠元議員が「菅は政治というものがわ…

「影のCIA」が語る21世紀の歴史

作者のジョージ・フリードマンは、インテリジェンス機関「ストラトフォー」の創始者でありチェアマン。同社は「影のCIA」とあだ名され、政治・経済・安全保障に関する独自の情報を各国政府や大手企業に提供ていると伝えられる。「Comming WAR with Japan」な…

もうひとつのプロの世界

20世紀末、アングロサクソン流の金融が世界を席捲していたころの本「アングロサクソンになれる人が成功する」を前回紹介した。今回は、もうひとつのプロの世界、プロ野球である。よく「契約金x億円」「年俸x億円越え」などと景気のいい数値が、スポーツ新…

プロを目指す人たちへの遺言

人生を変える契機になったことというのは、そう多くない。ミステリーとの出会いも、シミュレーションゲームとの出会いもそのひとつだったが、ここで紹介する本「アングロサクソンになれる人が成功する」もそうだった。金融アナリストである著者は、TVのニュ…

湾岸戦争の後で

学生時代にスーダンからの留学生と交流し、社会人となってから何度かアメリカ西海岸への出張は経験したものの、基本的に「まるっきりドメスティック」な生活を僕は送っていた。歴史(戦争史)は好きだったので、本も読んだしゲームもした。それでも、現代の…

僕のアメリカはどこに行った

トランプ先生の所業には正直あきれ果てているのだが、米国内では厚い支持層を持っていて悪夢のような大統領再選の目も十分にあるという。「トランプ大統領誕生は、原因ではない結果だ」とする意見も聞いたことがあり、それならばトランプ弾劾などという事態…