新城彰の本棚

ミステリー好きの自分勝手なコメント

グルメ・料理

ちょっと贅沢をする時に・・・

2012年発表の本書は、東京・青山の老舗ワインスクール「アカデミー・デュ・ヴァン」の副校長奥山久美子氏の、ワイン選び教本。日本で消費されるワインの価格帯を、 ・1,000~2,000円 カジュアル ・2,000~5,000円 中級 ・5,000~20,000円 高級 ・20,000円以…

そんな時代も~あったねと

僕の子供の頃は「男子厨房に入らず」などと言われ、台所は女性陣にお任せするのがしきたりだった。本書が最初に出版された1981年(僕が社会人になった年)にもなると、核家族化・都会の一人暮らしなどが増えて来て、男性も料理をするのは珍しいことでなくな…

12の食材、12のレシピ&ワイン

昨日「イギリス人のグルメ探偵」という、考えにくい設定のミステリーを紹介した。今日は、本当に美味いものを追求するフランスでの話を読んでみたい。とはいえ著者は日本人のお二人、工藤瞳さんと鵜野幸恵さんはパリ在住の食通・ワイン通である。 前半は、フ…

三位一体の食卓へ

先々月「ワインの便利手帳」、先月「イタリアの食卓・おいしい食材」を紹介した。僕ら夫婦も、ただワインをガブガブ呑んでいる時代は終わり、本当の美味しさを味わう(人生の)時期に来ている。だから勉強を始めているのだが、ワインの選び方・味わい方を知…

ワインに合う食べ物

先月「ワインの便利手帳」で、ワインの楽しみ方の基本を勉強した。 ・宅呑みワインの選び方 ・そのカタログと合わせる料理 ・外食時のワインの選び方 などを一通り知ることができた。そうなると、どうしても試してみたくなるもの。それももう少し具体的に、…

すっかり「宅呑み」になった僕らに

「COVID-19」禍は、僕らの生活をすっかり変えてしまった。海外出張&旅行が出来なくなったのは残念だが、マイレージで貰うワインで研鑽(!)を積み、レストランが閉まった影響で手が届くようになった食材を試すこともできた。加えて今年になってからは、<K…

「○○風」は信じないように

本書は先月「地名の世界地図」を紹介した21世紀研究会の、世界地図シリーズの1冊。テーマは「食」で、食材の原産地から世界への普及ルート・料理が生まれた経緯や国籍・食べ物の起源や語源・美食家たちに関わる料理・食を巡ることわざなどが紹介されている…

出し汁8・醤油1・みりん1

先月、元麻布「かんだ」の料理長神田裕行氏の「日本料理の贅沢」を紹介した。<すき焼き>には和牛肉と松茸しか入れない(!)というメニューには驚いたが、和食の「贅沢」なところを存分に(誌上で)味わった。まことに奥の深い和食の世界、感心したけれど…

効能伝説・俗説を斬る

本書(2016年発表)は、農学畑から協和発酵、サントネージュワイン研究所などを経て、フード&ビバレッジ東京代表を務める清水健一氏が、ワインの伝説・俗説を科学者の視点から検証したもの。 著者はお酒大好き人種でもあり、「3人でワイン8本空けた」など…

ちょっとは和食も勉強して

何度かワインや洋食のレシピ、料理法などの書を紹介した。どこまで実践できるかは別にして、当家のディナーが多少豊かになったのは確か。それでは・・・と今度は和食の本を読んでみた。以前北大路魯山人を紹介した本は読んだのだが、ちょっと大物過ぎて参考にす…

本書は本棚ではなく・・・

僕の本棚のPHP文庫と言えば、大半は戦史・戦記もの。しかし例外もあって、本書のような柔らかめのものもある。2008年の発表で、監修者の原子嘉継さんはマスター・ソムリエ。ワインは決して難しい飲み物でもなく、長い人類の歴史の中で作法は作られてきたけれ…

長い休み「Stay Home」なら料理でも

さて「お盆休み」である。首都圏は全部「緊急事態」、ここ静岡県も「マンボウ」になっていて、遊び歩くわけにもいかない。しかしいい面を探すと、高級食材が安いことが挙げられよう。「COVID-19」禍の1年半、僕の料理の腕前は少し上がった。ステーキをレア…

日本料理の伝統と真髄

本書はTVでも放映されたアニメ「美味しんぼ」に大きな影響を与えた美食家北大路魯山人が、日本料理について述べた多くのエッセイ等をまとめたものである。「美味しんぼ」に出てくる高名な芸術家・美食家の海原雄山は、全く北大路魯山人そのものである。 僕自…

これ無くして、何の人生

本書の著者山口直樹さんは、銀座の日本酒専門店「方舟」の支配人。自ら「酒匠・ソムリエ・バーテンダー」と名乗る、お酒のプロだ。もちろん僕はそんな高級店に出入りできないのだが、著書をBook-offで買って読むのはOKだ。 250ページ余りの中に、ワイン・日…

僕が料理(?)に目覚めた本

「美味しんぼ」というTVアニメは、全部ではないが割合見ていた。まだ30歳そこそこで、田舎の地下鉄終着駅近くの小さな賃貸マンションで一人暮らし。オフィスまでは徒歩20分、自転車なら10分。地下鉄駅周辺には呑み屋街もたくさん、オフィス往復の道すがらに…

食欲の出るミステリー

どうしても犯罪、その中でも凶悪な殺人などを扱うことの多いミステリーというジャンルでは、それを読んで食欲が出る・・・という作品は少ない。もちろん豪華なお料理が出てくるシーンもあるのだが、バラバラ死体や腐乱死体など出てくるわけだから、舌なめずりす…