1988年ロンドンのイーストエンドの一角で、娼婦が次々に殺される事件が発生した。顔を切り刻んだり内臓を取り出して並べたり、凄惨な連続殺人事件である。人々はこの犯人を「切り裂きジャック」と呼んで恐れた。結局3カ月足らずの間に少なくとも5名の被害者を残し、ジャックは姿を消した。事件は迷宮入りとなったのである。
1988年ロンドンのイーストエンドの一角で、娼婦が次々に殺される事件が発生した。顔を切り刻んだり内臓を取り出して並べたり、凄惨な連続殺人事件である。人々はこの犯人を「切り裂きジャック」と呼んで恐れた。結局3カ月足らずの間に少なくとも5名の被害者を残し、ジャックは姿を消した。事件は迷宮入りとなったのである。
ドイツのミステリーというのは、過去に1冊しか読んだことがない。ただ最近は、創元社などが少しづつ翻訳して出版している。本屋大賞というものがあって、ある意味書店のキャンペーンのようなものだが、翻訳小説部門があるのを初めて知った。本書は、2012年本屋大賞翻訳部門賞で首位をとったものである。
いかに100万人の陸軍や10万人の特殊部隊を持とうとも、米韓軍も60万人規模であり、海空戦力では比較にならないほど戦力差が大きい。だから北朝鮮軍の南進にはかなりの好条件が整わなくてはならない。作者のラリー・ボンドもよく心得ていて、かの国の指導者に多くのアドバンテージを与えた。前編で述べた韓国軍のクーデター失敗による士気の低下や、将校を多数拘束されたが故の戦力低下だけでは十分でない。
「レッドオクトーバーを追え」「レッドストーム・ライジング」の2作で、トム・クランシーの重要な協力者を務めた元海軍の分析官でゲーマーのラリー・ボンドが、自ら執筆したのが本書である。北大西洋での潜水艦追撃戦から西ヨーロッパでの大規模戦闘にスケールアップしてきた2人の著作だが、3作目はどうするか激論があったのだろうと僕が推測したことは、以前紹介した。
南北戦争というのは、日本人にとってはなじみの薄い事件である。英語名称は「Civil War」というが、これは内戦のことである。こういうタイトルのゲームがあって、買ってはきたのだがまともにプレイできなかった。ゲームシステムそのものが難しいというよりも、コマ(将軍・騎兵・砲兵・歩兵等)に親しみが湧かなかったせいだろう。同じ様なシステムのナポレオニックゲームは、ちゃんとできたのだから。