さて「お盆休み」である。首都圏は全部「緊急事態」、ここ静岡県も「マンボウ」になっていて、遊び歩くわけにもいかない。しかしいい面を探すと、高級食材が安いことが挙げられよう。「COVID-19」禍の1年半、僕の料理の腕前は少し上がった。ステーキをレアで、それも最近は「和牛」のものを。またローストビーフも赤身を十分残して仕上げながら、血を滴らせない術を覚えた。
「では他の料理にも挑戦」というわけで買ってきたのが本書。大衆料理研究家でエバンジェリストでもあった小林カツ代さんの死後、2016年に出版された書である。「小林カツ代のお料理入門」という本は既にあって(著者には230冊もの著書がある)、本書は「ひと工夫編」とサブタイトルが付いていた。
本書の内容は、食材の選び方、下ごしらえの仕方、料理のポイント、後始末に至るまで網羅されていて、主婦(夫)の強い味方である。それもメニュー別に写真入りで紹介してもらえるので、とても分かりやすい。「桂剥きのやり方は」と説明されるよりも、「○○というメニューには大根を桂剥きして添えると映えます」と言ってもらう方が素人には有難い。
さて、そのひと工夫だが、
・ナポリタンは日本の太いスパゲッティが似合う。
・ナポリタンにはケチャップをたっぷり、1人前大匙2杯は必要。
・餃子の本道は「水餃子」、安いひき肉の方が美味しい。
・カラリと揚げる(水分を飛ばす)には、少なめの油で揚げる。
・揚げ油は何度も使いまわし、最後は凝固剤を入れて捨てる。
・麻婆豆腐は豆腐が主役、ひき肉は少ない方がいい。
・ひき肉に味噌をあえて仕上げる「肉味噌」は万能食材。
・コロッケが中まで火が通っているかは、竹串を刺して温度を測る。
・キーマカレーの隠し味はウスターソース、スパイスの代用になる。
・カレールウを投入する前には、必ず火を止めルウが溶けてから再点火。
・そうめんつゆの出汁は、干しエビと干しシイタケでとる。
というコツが延々紹介されている。また「朝ご飯は必ず食べなさい。例えカップラーメンでも」と健康づくりの教えも一杯。最後にあると便利なGoodsや調味料の紹介も載っていた。さーっと読み終えてしまいましたが、知っていると出来るは違います。ここからが僕の挑戦ですね。