新城彰の本棚

ミステリー好きの自分勝手なコメント

ロシアからの暗殺者

 このDVDは、ご存じ「本家NCIS」のシーズン12。ますますスケールアップした舞台で、ギブスチームが躍動する。モスクワからコラ半島に展開する「深い森」、ギブスはロシアからの亡命者輸送の任務にあたる。これを阻止しようとしているのはロシア系のパレスチナ人テロリストたち。その頭目セルゲイは、ギブスたちと深い縁を持っていた。

 

 「吹雪の感謝祭」は、雪に閉じ込められたDCダレス空港で進行する暗殺計画を、たまたま居合わせたトニーとエリー・ビショップが阻止しようとする推理劇。オンタリオ空港でロケをしたという空港シーンは圧巻だし、ずっと名前だけしか知られていなかったエリーの夫ジェイクが登場するのも嬉しい。国家安全保障局NSA)で法務官を努めるジェイクは、妻のエリーにも仕事のことは話せない。自然と夫婦の会話はNCISの現場のことになる。ジェイクは現場の血なまぐささに眉をひそめていたが、今回は死体を見聞する妻の姿で現場の実態を知る。

 

        

 

 以前トニー役マイケル・ウェザリーが監督した1編もあったのだが、「名誉勲章の行方」はヴァンス局長役ロッキー・キャロルが監督を務めた。このDVDには特典映像として、出演者や監督役は音声解説をするものあった。本編の音声解説はキャロル他が行い、もう一度物語を見せてもらいながら、英語の勉強にもなった。

 

 「敵討ち」では、セルゲイに元妻のダイアン(ギブスの元妻でもある)を殺されたFBI捜査官フォーネルがセルゲイと対決する。本編についても、ギブス役マーク・ハーモンの音声解説編が付いていた。このほか、トニーに父親役ロバート・ワグナーも健在。「詐欺師と起業家の違いは、夢を信じているかどうかにある」と名言を残す。ダイアンの死はじめ、登場人物には悲劇も訪れるのだが、すでにファンになってしまった視聴者は感動するばかり。

 

 毎年4月に新シーズンのDVDが発売されるようになっていて、次の4月が待ち遠しいですよ。