新城彰の本棚

ミステリー好きの自分勝手なコメント

「共産党の牙城」と呼ばれた機関

 2020年発表の本書は、国際政治評論家白川司氏の「日本学術会議追及」。菅内閣がこの組織の構成員半数の改選にあたり6名を選ばなかったことから、多くの市民にこの組織のことが知られるようになった。本書は同会議の問題を追求したものだが、多少偏向している可能性もあるので、まず事実をピックアップする。同会議は、

 

・学術振興を政府に提言することが任務で、年間予算は10億円余

・年間2,300億円の科研費を持つ日本学術振興会(*1)とは密接な連携

・「戦争に関する研究は行わない」と宣言

・法科、政治関連が専門だと構成員に成りやすい(*2)

・構成員にはHuawei日本支社顧問の肩書を持つ人もいる

 

 である。

 

        

 

 菅内閣が上記任命見送りをしたことは、一般メディアに先んじて<しんぶん赤旗>が報じた。直後の国会では共産党志位委員長が質問時間の全てを充てて、菅総理を本件で追及している。また静岡県の川勝知事は「菅総理の無教養が露呈した」と非難している。筆者は大学卒の総理を無教養となじったことで、川勝知事やその背後にいる同会議メンバーは一般市民を見下す「貴族」の正体を現したという。

 

 かつての所管大臣は同会議の改革を迫られた時、「共産党の牙城ゆえアンタッチャブルだ。私にできることは(中国などへの)海外出張申請に印を押さないことくらい」と嘆いたとある。

 

 筆者は、同会議が科研費をタテに、研究者に都合の悪い研究を諦めさせる(*3)とともに、中国企業や留学生に配慮させるように仕向けているという。また本件を鋭く追及する自民党杉田水脈議員に、不当な圧力もかけているとある。

 

 筆者は同会議構成員を「赤い貴族」と呼び、早く政治偏向のない純粋な学術振興機関になって欲しいと主張しています。それ自身に全く異論はありません。

 

*1:文科省の予算4兆円にも多大の影響力を持つ

*2:成りやすさは、電気・電子研究者の約100倍との統計あり

*3:私自身サイバーセキュリティ研究で某大学との連携を妨害されている