新城彰の本棚

ミステリー好きの自分勝手なコメント

チームをアクシデントが襲う

 このDVDは、これまでシーズン2~4を紹介した「Mission Impossible」のシーズン5。さすがに女性レギュラーの不在はまずいと思ったのか、今回ダナ・ランバートが加わった。レスリー・ウォーレンが演じる、ソバカスと大きな目が特徴の美人スパイだ。さらにダグ・ロバート(サム・エリオット)もセミレギュラーになった。力業が必要な時はウィリーが、医師のスキルが必要な時はダグが登場する。

 

 悪い奴をハメて、悠然と立ち去るの痛快さは変わらないが、ストーリーには変化が見られる。

 

1)メンバーがアクシデントに見舞われるケースが増えた

2)任務は終わっているのに、新たにメンバーの救出プランを実行することも

3)任務の課程で現地の人とメンバーが愛し合ってしまい、連れ帰ることも

 

        

 

 面白かったのは「血塗られた故郷」の1篇。ジムが久しぶりに故郷に戻り、女性を狙う連続絞殺魔の事件に巻き込まれる。田舎町で住民はみんな知り合い、幼馴染である。ジムは旧友の保安官の依頼で捜査に協力し、正体不明の犯人にメンバーの力を借りてワナを掛ける。

 

 もう1篇「怪物粉砕作戦」は、日本を舞台にした物語。米国嫌いの日本の大立者が、米国の重要人物に殺人の罪を着せる。濡れ衣を晴らし、大立者を破滅させるのが任務。パリスが歌舞伎役者に扮するシーンはじめ、歪んだ日本文化の表現は笑えた。重要人物は日米連携強化の任務を持っていて、これを「米国による日本支配の強化」として大立者は強硬手段に出たのだ。多分このまま当時の日本で放映しては問題があったのだろう、見た記憶はない。

 

 撮影は米国内でしているはずで、当時の日本の車、看板、道標、電話などよく揃えたものと思う。東欧や中米、アフリカなどが舞台の作品の特は気付かなかったが、そういったアイテムが「それらしく」使われていた。

 

 1960年代の米国と世界、覗かせてもらうにはいいビデオだと思いました。