新城彰の本棚

ミステリー好きの自分勝手なコメント

カトリーナから始まった絆

 このDVDは「NCISニューオリンズ」のシーズン2。ジャズとお祭りの町で、本家以上に迫力ある捜査劇が繰り広げられる。前シーズンの後半に囮捜査官として時々出ていたソーニャが正式にメンバーに加わり、車椅子のデジタル捜査官パットンの出番も増えた。いずれも黒人だが、色の濃さには違いがあり、ゲストにはヒスパニック系の人も出て来て、人種のルツボを感じさせる。

 

 小柄だがダイナマイトボディのソーニャは、皮肉屋でチームの「スパイス」になっているしアクションも得意。クリスマス編では、見事な歌唱力も見せた。各メンバーの個性は、本家やロサンゼルス編よりも際立つ。ニューオリンズといえば2005年8月末の<カトリーナ被害>が思い出されるが、「最初の事件」は、カトリーナの襲来の時に起きた海軍資金の強奪事件に端を発する。

 

        

 

 市警の警官だったクリスは、カトリーナの夜に射殺された黒人男性の事件を追ううち、連邦捜査官のプライドと出会う。警官になりたくて、警官として出世したいと思い詰めているクリスは、事件解決のことしか考えない。しかし共同捜査を進めるうちに、プライドから捜査官の心得を教えられる。その事件は迷宮入りとなったのだが、10年後その時の犯人らしき男が戻ってきた。クリスは再び頭に血が上って、単独捜査を始めるのだが・・・。

 

 「隠された真実」の事件では、マルディグラで狂騒する街で、プライドと市長が誘拐される。二人は犬猿の仲だが、25年前にある自殺事件に関わっていた。その関係者が2人に真実を語らせようとする。迫力に満ちた1編だった。

 

 港町ゆえに麻薬などの密輸も絶えず、移民・人種問題も大きい。そんな街を愛するプライドは、ついに念願だった酒場をOPENする。美味しそうな飲み物、食べ物が出てくるのが本家よりいいところ。連邦捜査官がこんな副業していいいのかねと思いますが、シーズン3以降も楽しみです。