新城彰の本棚

ミステリー好きの自分勝手なコメント

サイバー犯罪科学捜査班

 これまで、米国CBSのドラマNCISとCSIを取り上げてきた。前者は国際線のフライトで英語に耳を馴らすために見始め最近はDVDを購入しているし、後者はノーベライズされた翻訳ものを買ってきた。前者のノーベライズはないようだが、後者のDVDは見つけた。いずれ買ってくることになるかもしれないが、今のところは翻訳本を本棚に積んでおくだけ。

 

 両者ともスピンアウトがいくつかあり、CSIはラスベガスが本拠だが、ニューヨークとマイアミがある。ところが今回、BS12が「CSI:サイバー」の放映を始めた。これはDVDが出るのを待っているわけにはいかない。サイバーの世界は技術革新が速すぎるので、2年後に見ても陳腐化しているくらいなのだ。早速ビデオ予約して、少しづつ見始めた。

 

 舞台はワシントンDC、ブロンドの女性指揮官のもと、数人の捜査員がメンバーとして働いている。このメンバーがユニークだ。同じDC舞台のNCIS(本家)では、海兵隊上がりのリーダーのもと、FBI、モサドなどの出身者が集まっている。ハーバード出のインテリ青年もいるが、どちらかというと荒事が得意な人たち。

 

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 CSIの他のシリーズでは、主体は科学者。本家ラスベガス編のリーダーは昆虫学者だ。ところがさすがは「サイバー操作班」、主力は元ブラックハッカーだった若者たちだ。子供の頃からデジタルの世界に浸り、キーボードと暮らしていたような連中。面白半分にハッキングをして、思わぬことで捕まってしまった過去を持つ。彼/彼女らがスカウトされて操作班に加わるのだ。

 

 ハッカー仲間に顔が効くということもあるが、攻撃できないものは防御もできないというこの業界の常識から、最適な捜査員はハッカーなのだ。今回見たエピソードでは、家庭用プリンタをハッキングして火災を起こさせる手口が紹介されていた。感熱プリンタだからヘッドは高温になる。これを熱センサーが検知して過熱しないようにしているのだが、ハッカーはこのセンサーを無力化する。するとヘッドが発火点まで温度を上げ内部の用紙に火をつけるというわけ。家庭用プリンタなどどこにでもある。軍司令部だってホワイトハウスだって、このハッカーは椅子に座ったまま放火できるのだ。

 

 リアリティのある素晴らしいドラマでした。続きも早めに見ることにします。そうそう、自宅のプリンタも旅行時はコンセント抜いておきましょうね。