新城彰の本棚

ミステリー好きの自分勝手なコメント

「殺さないで!」と出演者の悲鳴

 このDVDは、ご存じ「ネイビー犯罪捜査班:NCIS」のシーズン8。シーズン6あたりから、メンバーの過去や家族を交えたエピソードが増えているが、それ以上にアクションやストーリーの規模は大きくなっている。また、これまで出演した登場人物が再度・再々度出演するケースも目立つ。

 

 大物はトニー・ディノッゾ・シニアを演じるロバート・ワグナーで、シーズン7に続いて登場。国際的な大物犯罪者のプライベートジェットに同乗して入国し、トニーを呆然とさせる。本人は息子が思っているような詐欺師ではなく、大物(ドナルド・トランプの名前も出てくる)たちとビジネスの付き合いが多いだけだという。今回も大規模なテロ計画に巻き込まれて、本人も危険な目に遭う。

 

 ギブス捜査官の父親ジャクソン・ギブス(ラルフ・ウェイト)も登場するのだが、シーズン7の最後に、ギブスを仇と狙う麻薬カルテルの女ボスが、ジャクソンの店を訪問し、ファンをやきもきさせた。シーズン8の初回に散々銃撃され、店はめちゃくちゃになるが、ジャクソンは生き延びた。

 

        

 

 ベリサリオ総監督によれば、ロバートやラルフのような大物俳優を含めて出演してくれた人は「殺さないで!」と脚本家や総監督に懇願するという。やりがいのある楽しい番組なので「また出たい」というわけ。シーズン5の最終回で殉職したジェーン・シェパード局長(ローレン・ホリー)のようになってしまえば、回想シーンでしか登場できない。

 

 今回明かされたのが、レオン・ヴァンス局長(ロッキー・キャロル)とジヴァの父モサド長官イーライ・ダヴィード(マイケル・ヌーリー)の因縁。25年前にブリュッセルのスパイ活動で知り合った時、レオンは全くの素人。イーライに諜報活動のイロハを学んだ。そのシーンの撮影は、別の俳優を使わず本人たちが演じた。かつてギブスの青年時代は、ギブス役マーク・ハーモンの息子が演じたが、今回は適当な俳優がいなかったのだろう。2人を25歳若返らせるメークは、特典映像で見た。

 

 興味深かったのが「キル・スクリーン」、マクギー得意のコンピュータゲームを絡めたテロ計画を阻止する話。デスク上のコンピュータトラブルにも対応できないギブスが、サイバー攻撃用マシンを前にして採った行動は?

 

 いや、ますます面白くなるNCIS。すぐにもシーズン9を見たいです。