いわゆる「西側」欧米諸国を揺るがしているのは、殺到する移民・難民問題。ロシアが難民を意図してNATO諸国に送り込んで、政情不安を狙っているとも伝えられる。
もはや「兵器」と化した難民 - Cyber NINJA、只今参上 (hatenablog.com)
適度に広い海で大陸と隔てられた日本も、そろそろ真剣に取り組まなくてはいけない問題である。日本の特定のエリアでは、すでに外国人が多く住むところがあり、本書(2022年発表)では、そこで何が起きたかが綴られている。結論から先に言うと、
・外国人が1割未満のうちに、手を打つべき。3割を越えたら手遅れ
・外国人にも日本人にも、少なくとも共存、できれば共生の意識を持たせる(*1)
・日々の交流を増やし、顔の見える関係を作るよう努力し続ける
ことに尽きるという。
実例として挙げられたのは筆者(岡崎広樹氏:芝園団地自治会事務局長)の住んでいる町、埼玉県川口市芝園団地。1977年に分譲が始まった、2,500戸弱の巨大団地。蕨駅とほ10分の地の利があり、竣工当初は若い夫婦が多く入居したが、最大71㎡と狭いこともあって、出ていく人が増えた。代わって外国人(大半は中国人)が住むようになり、現在は6割ほどが外国人居住者。
僕らも想像できる多くのトラブルがあった。自治会への参加者も減り、自治会役員の成り手が無くなる中、長い時間をかけて自治会の努力で理解し合えるようになっていったとある。他にも、
・UR大島6丁目団地(江東区)、IT関連企業に勤めるインド人
・いちょう上飯田団地(横浜市)、中国残留邦人やインドネシア等からの難民
・UR笹川団地(四日市市)、工業地帯に勤めるブラジル、ペルー人
の例があった。筆者は「団地では、日本人同士だって共存までいくのは難しい」として、地域を挙げた活動で一歩一歩相互理解を深めるべしと言います。今後移民急増は間違いがない日本社会、本書を先行例として勉強すべきですね。
*1:お互い静かに暮らせるのが共生、協力し合えるのが共存と筆者は定義する。