2012年発表の本書は、東京・青山の老舗ワインスクール「アカデミー・デュ・ヴァン」の副校長奥山久美子氏の、ワイン選び教本。日本で消費されるワインの価格帯を、
・1,000~2,000円 カジュアル
・2,000~5,000円 中級
・5,000~20,000円 高級
・20,000円以上 超高級
としている。冒頭10万円以上の値が付く<ロマネ・コンティ>のことが紹介されているが、精々<ジヴェリィ・シャンベルタン>7,000円ほどしか呑んだことのない僕には「はぁ~そうですか」としか言えない。
幸いなことに本書のメインは、2,500~5,000円ほどの100本について、
・味わい ビターチョコ、プラムのリキュールの香り、力強さとスパイシーの調和
・合う料理 焼肉、牛バラ肉の煮込み、和牛と野菜の黒コショウ炒めなど
・産地 ボルドー
・ブドウ品種 メルロ80%、カベルネ・ブラン20%
のように紹介してくれている。 <バッド・ボーイ2008>の例
ワインは、ブドウ・天候・土地・人の要素で決まる「芸術」だとある。美味しさのポイントは、
・果実味、酸味、渋味、アルコールのバランス
・果実味には濃さだけでなく、複雑で繊細で上品であること
・赤ワインの渋味のもとであるタンニンは、なめらかできめ細かい触感があること
だとある。100本全部見てみましたが、呑んだ記憶があるものはありませんでした。これは残念ではなく、これから呑める美味しいものが一杯あると考えて、本書はちょっと贅沢なワイン選びの時に参照するようにします。