新城彰の本棚

ミステリー好きの自分勝手なコメント

このテープは自動的に消滅する

 僕が中学生の頃、大好きで毎週見ていたのがこの番組「Mission Impossible」。邦題は「スパイ大作戦」というのだが、この題名は好きでなかった。後にトム・クルーズ主演でシリーズ映画になるが、僕はオリジナルの方がずっと好きだ。先日伊勢佐木町のBook-offで見つけて、「NCIS」以外のDVDとしては初めて買った。

 

 米国では1966年から7シーズンに渡って放映されたのだが、僕が日本で見たのはシーズン2~5だったように思う。中でもこの5人のチームだったシーズン2と3がいい。

 

ジム・フェルプス 冷静沈着なリーダー

ローラン・ハンド 変装・声色・手品が得意な俳優

シナモン・カーター 元モデル、看護師でもあり「お色気」担当

バーニー・コリアー 電子・機械工学のエキスパート

ウイリー・アーミテージ 元重量挙げチャンピオン、怪力の持ち主

 

 今回手に入ったのは、シーズン3の全25話。冷戦期であり、鉄のカーテンの向こう側からアフリカのジャングルまで、世界を股にかけた「欺瞞作戦」が行われる。米国内でも、マフィアの資金源を潰したりシンジケートの親玉を罠にかける。

 

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 「おはようフェルプス君」で始まるテープ(オープンリールである!)の指示で、エキスパートたちは決死の作戦を実行する。冒頭ターゲットとなっている悪役の所業が紹介され「悪い奴だな~」と思うのだが、巧妙極まりない二重三重の罠に悪役がはまっていくのを見ていると、なんだか可哀そうになってくることもある。

 

 実行不可能な指令のオープニングと、罠にはまって唖然とする悪役の脇を5人が涼しい顔で通り過ぎるシーンが毎回登場する。ワンパターンではあるが、実に爽快である。見ていないのだが第一シーズンはジム役のピーター・グレーブスではないリーダーがチームを率いていた。またシーズン3でローラン役のマーティン・ランドーとシナモン役のバーバラ・ベイン(この2人夫婦でもある)が退き、レナード・ニモイが入ってくる。ニモイは「Star Trek」のスポック副長役はいいのだが、ここではランドーの方が良かった。

 

 このDVDを買えたおかげで、50年ぶりに出会えた5人組に、とても感動した。当時は正方形に近い画面だったねとか、ダイヤル式の電話などの小道具にやたら郷愁を感じてしまった。この時代の本編は約50分、昨今は42分くらいですから、CM時間がそれだけ伸びたのでしょうね。