新城彰の本棚

ミステリー好きの自分勝手なコメント

無意味な競争・・・なのでしょうか?

 2022年発表の本書は、れいわ新選組の大石あきこ衆議院議員の、日本維新の会への挑戦状(告発状?)。NHK日曜討論」などでも厳しい口調で政権与党や維新を責め立てる著者だが、その因縁は大阪府職員時代からのものらしい。

 

 30歳の時、橋下知事が若手職員との意見交換会に参加。民間に比べてタルんでおると言う知事に「私たちがどれだけサービス残業していると思っているのですか!」と噛みつき、その件がネット上にも流れて一躍有名になっている。著者によれば橋下知事は、

 

・上の人にはおもねり、下の人には辛く当たる基本姿勢

・民間に比べてラクしている公務員のケツを蹴るとのスタンス

・自分は頑張ってここまできた、お前も頑張れと言うワンマン気質

 

 なのだそうだ。

 

        

 

 ここには書けないような批判もして、橋下元知事から告訴(名誉棄損)されることも経験している。大阪/日本維新の会のやってきたことに対しても、

 

・二重行政の解消というのは「だまし絵」

・市と府が競って重複する施設を作ったと言うが、ムダになっているわけではない

・病院、学校、各種施設を統廃合し、住民サービスを低下させた

・このサービス低下を「経済成長」とみせかけて成果を誇示

 

 しているだけでなく、大事な時に吉村知事や松井市長は沖縄の知事選挙応援に出るなど、地元軽視だとある。基本が新自由主義者であるこの政党は、BIなどの政策を掲げてもそれは上級市民(資本主義の勝者たち)を肥え太らせるためのものだとの主張。

 

 一方れいわ新選組については、多くの人が生きづらさを抱える中、山本太郎という「社会システムを変えよう」と主張する特異点を中心に集まった義士だというトーン。何度か「日本はこんなに生産性が高い。この上競争を煽って意味があるのか」と出てくる。

 

 うーん、OECDで最低の生産性との報道もある中、本当に「無意味な競争」なのでしょうか?僕はどうしても維新乗りですし「れいわ嫌い」は治りそうもありませんね。