先月「ワインの便利手帳」で、ワインの楽しみ方の基本を勉強した。
・宅呑みワインの選び方
・そのカタログと合わせる料理
・外食時のワインの選び方
などを一通り知ることができた。そうなると、どうしても試してみたくなるもの。それももう少し具体的に、どんなワインとどんな料理を合わせるのかを知りたくなった。以前「トスカーナのおいしい旅」という本も紹介しているが、あんな具合に地域を限って・・・と思っていた。そんな時見つけたのが本書。「トスカーナ・・・」同様21世紀初頭の本で、家内の本棚にあったものだ。著者の林茂氏は、サントリーのワイン事業部の人。ミラノ中心にイタリア駐在13年で、日本人として最初に現地のソムリエ資格を取っている。
表紙の写真は、本当に種類の多いイタリアのパスタ。イタリアでは<パスタ>と呼べるのは、デュラム小麦(硬質の小麦)を粗挽き(セモリナ)したデュラム・セモリナ粉100%で、水だけで練ったものに限定されるとある。ドイツ人はビールに拘り、イタリア人はパスタに拘るわけだ。
各々のパスタの特徴も書いてあって、最近当家で人気の<リングイーネ>については、
「舌べら(リングア)を伸ばしたようなロングパスタ、歯ごたえが長く残り、水分が多く出る魚介類と合わせるのがいい」
とある。その他、オリーブ油、バルサミコ酢、肉加工品、魚加工品、トマト、キノコ、野菜などの選び方も紹介してくれる。イタリア人は家庭ではあまり魚を食べない。海に囲まれた半島なのにと意外だったが、例え海岸が近くても城壁の中で生活をしていたから「ナマの魚」は縁遠かったらしい。今でも自宅では魚料理は干しダラやアンチョビが中心、本格的な魚料理は外食と決まっている。
ワインと食材の合わせ方としては、
・パスタはソースでワインを決める(例:ミートソースならロゼ)
・リゾットやピッツアには、しっかりした味わいの辛口白
・キノコはサラダなら白、煮込み料理やステーキなら軽めの赤
・魚も揚げたりグリルするなら辛口白、煮込みならロゼ
・鶏肉や豚肉は辛口白から軽めの赤までOK。ジビエや牛肉はコクのある赤
などが一般的だが、チーズについてはバリエーションがありすぎて覚えきれない。まあ、これも基本路線を知って、あとは味わってみろということですね。いただきます。