新城彰の本棚

ミステリー好きの自分勝手なコメント

日本人、日系人が多く登場して

 このDVDは、派手なアクションと美しい大自然映像が売り物の「Hawaii-5O」のシーズン4。前シーズンの最後に恋人アダムと中国に逃れたコノは、前半レギュラーを外れている。代わりを務めるのが、スティーヴの恋人海軍情報部のキャサリン・ロリンズ大尉。前シーズンの最後に退職してスティーヴの旧友ボブの調査会社に勤務し始めたのだが、殺し屋との闘いでボブが亡くなってしまった。以後、チームに加わって恋人を援けるようになる。コノやアダムの追跡にも、旧職の人脈を使って貢献する。

 

 もう一人、HPD(ハワイ州警察)のSWATチームに赴任してきた大男ルー・グローヴァーも、スティーヴとは反目し合いながらも共闘戦線を張るようになる。ルーがシカゴから島にやってきたのにも理由がありそう。やはり過去を背負い、娘の成長に悩む父親である。

 

        

 

 「父に捧ぐ」は印象深い感動編。真珠湾攻撃の日で一変した日系人一家の苦悩を背景に、スティーヴたちは70年前の殺人事件の真相を追う。トリヤマ一家は戦争が始まったことで、収容所に送られてしまう。兄は志願して日系人部隊に入り、イタリア戦線で戦死(*1)。父親は、先祖伝来の日本刀を奪いに来た強盗に殺されてしまう。

 

 ディヴィッド自身も朝鮮戦争で勲章を得ているが、父を殺し刀を奪った敵への復讐の念は消えていなかった・・・。日系人の米国への貢献をちゃんと表明していて、歴史的にも意義深い作品。真珠湾攻撃のシーンも迫力満点だった。製作スタッフに感謝したい。他に、東日本大震災で流出したパズルボックスの持ち主を特定し、石巻の遺族に届ける巻もあった。

 

 場所柄、敵性国家としてのロシアは出てこない。中国も全くの敵ではなく、競争相手として扱われている。中国のスパイも、米国の機密を盗んだ後第三国に売ろうとする裏切者を追う形で登場する。

 

 時はオバマ政権。日本人は多く登場するも、日本政府(政治)のことは全く出てきません。次シーズンではどうなるのでしょうか?

 

*1:撃ちてし止まむ - 新城彰の本棚 (hateblo.jp)