新城彰の本棚

ミステリー好きの自分勝手なコメント

致死性麻薬組織との闘い

 2003年発表の本書は、以前「ハンターキラー潜航せよ*1」を紹介した、ジョージ・ウォーレス&ドン・キースによる軍事スリラー。前著が面白かったので続編を探したのだが、本書は邦訳は後だが前著に先立つ物語だった。

 

 コロンビアの革命家デ・サンチアゴは、大規模な麻薬の製造流通組織を作り上げて、資金を蓄えていた。革命を急ぐ彼は東洋の麻薬王とも共闘して、米国に致死性の高い麻薬を運び込んでいた。多くの若者が犠牲になり、デ・サンチアゴはさらに大量に運びこむことを計画していた。これに3人の男が立ち向かう。

 

・在シアトルのDEA捜査官キンケイド

・SEAL指揮官ビーマン少佐

・SSN<スペードフィッシュ>艦長ワード中佐

 

    

 

 <スペードフィッシュ>は最後のスタージョン級原潜。老朽化がひどく退役間近だが、デ・サンチアゴに対抗できる艦が他になく、任務に就く。ビーマン少佐は18名の精鋭を率いて、コロンビアに降下した。彼らが目標を確認したところに、潜水艦からトマホークを撃ちこんで破壊しようという作戦だ。

 

 しかしデ・サンチアゴはビーマンらを待ち伏せていて、6名が死亡4名が負傷してしまった。不利な中、ビーマンらは奮戦し罠を食い破って脱出した。コロンビア政府からは、デ・サンチアゴの側近らしいスパイから得た組織のコカ栽培場所、流通ルート、研究所などの情報が入ってくる。

 

 しかも組織は特殊潜航艇と輸送船を使って、大量も致死性麻薬をシアトルに輸送しようとしていた。ビーマンの指揮とトマホークは、コロンビア内の拠点を潰していった。攻撃を終えたワード艦長は、デ・サンチアゴが望みをかける輸送船を追って太平洋を北上してゆく。

 

 3人の男(+デ・サンチアゴ)の戦いが交互に描かれ、スピーディに物語が展開します。戦闘自身はさほど派手ではありませんが<スペードフィッシュ>で老朽化ゆえのトラブルが相次ぎ、サスペンスを盛り上げます。もう1冊邦訳が出ているようなので、探すことにします。今度は東京が舞台とか・・・。

 

*1:バレンツ海とNYSEでの策謀 - 新城彰の本棚

 で<ダラス>の艦長を務めるグラス中佐は、本書では<スペードフィッシュ>の副長役で登場する